S&P500のアノマリーについて調べてみた セルインメイって本当?

アノマリー検証

S&P500には季節性があるといわれており、相場が上がりやすい月と下がりやすい月があります。

例えば格言で「Sell in May, and go away; don’t come back until St Leger day」というものがあります。

日本語に訳すと「5月に売って去れ。そして9月まで戻ってくるな」という意味です

夏は相場が悪いから投資するなということですね。

もしこの格言がただしければ、

S&P500に連動する投資信託やETFを秋に買い、春に売る。

そして夏は何もしない。

こういった戦略をとれば、ずっと持っておくよりも多くのリターンを得られることになります。

本当か検証するために過去20年間のデータを調べました。

 

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過去20年のS&P500の月ごとの値動き

S&P500の過去20年間、月ごとの始値と終値の変化率を集計しました。

青い点:結果/赤い点:平均値です。

東大太郎
東大太郎

青いエリアが平均がマイナスの月

赤いエリアが平均がプラスの月です!

確かに6月は平均-0.5%なので、「5月に売れ」は正しそうです。

しかし9月はマイナスなので、「9月に戻ってこい」は正しくなく、10月に戻ってきたほうがいいようです。

5月まで相場が強い理由

アメリカでは1月から5月まで「税還付」があるためです。

アメリカでは国民全員が4月までに確定申告をしなければならず、払いすぎた税金が返ってきます。

その金額は1世帯当たり2860ドル(2016年度)らしいです。

そのお金が消費や投資に回されることから、5月までは相場が強いといわれています。

返ってきたお金をそんなに投資に回すの?と思う方いるかと思います。

しかしアメリカでは家計のお金の約半分は投資に回しているといわれているので、あながち間違いではありません。

シミュレーション

では、5月に売り10月に戻ってきていた場合、どれくらいリターンが変わるのか、検証しました。

対象の期間は2000年10月から2020年4月までです。

  1. ずっと保有していた場合
  2. 10月頭から4月末のみ保有していた場合

この2パターンで比較してみました。

①ずっと保有していた場合

①S&P500を20年間ずっと保有したいた場合:2.03倍

②10月頭から4月末のみ保有していた場合

まず毎年の変化率を調べました。

20年中16年でプラスです。

資金を全額再投資していった場合、合計で2.50倍でした。

②10月頭から4月末のみ保有を20年続けた場合:2.50倍

やはり4月末でいったん売ったほうが成績がいいですね。

また、ここ20年でみると日経平均のほうが成績がいいということもわかりました。(詳しくはこちら:日経平均の周期性について調べてみた 夏枯れ相場って本当?

まとめ

セルインメイは本当。

最近は5月も下がることが多いので、4月中に売るのがよい。

ただし7月は上がることが多いので1か月だけ入るのがいい。

ぜひiDeCoの運用にも参考にしてください。

本記事で紹介しているようなアノマリーは以下の記事の内⑤「スタバ株は1月に買え」で多く紹介されていますので、ぜひ読んでみてください。

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