米国高配当ETF 結局どれが一番いいのか?

投資

米国高配当ETFで有名なSPYD/HDV/VYMの3つで結局どれが一番いいのか?

FIREを目標にコツコツ高配当ETFに投資している方向けに結論を出しました。

結論:VYMがもっともよいと考えられます。

VYMが最もいい理由

・歴史が最も長い

・純資産額が最も大きい

・暴落に最も強い

・毎年しっかり増配しており、配当利回りが最も安定している

・分配金+評価額でのパフォーマンスが最も高い

以下で詳しく解説します。

歴史&純資産額

ティッカー設立日純資産額構成銘柄
SPYD2015/10/2120億ドルS&P500指数を構成する銘柄のうち、配当利回りの上位80銘柄
HDV2011/3/2953.2億ドル財務状態が健全であり、配当金を支払っている企業の株式75銘柄
VYM2006/11/10268.1億ドル大型株の中でも、予想配当利回りが市場平均を上回る銘柄
ポイント

歴史の長さ:VYM>HDV>SPYD

純資産額:VYM>HDV>SPYD

評価額の推移

SPYDができた2015年10月以降の評価額の推移で比較しています。

2015年10月にそれぞれ1万ドルずつ買ったときの評価額の推移です。

2017年あたりまでSPYDの評価額が高かったのですが、2018年以降ずっとVYMが一番高いです。

コロナショックの下げが一番小さいのもVYMで、戻りが一番いいのもVYMです。

ポイント

評価額が最も伸びているのはVYM

暴落に強いのはVYM

配当の推移

現在の配当利回りが最も高いのはSPYDです。

配当利回りが一番高いのはSPYDで5.1%です。次に高いのはHDVで4.1%。一番低いのがVYMで3.5%です。

なので「いまETFを買って一番高い配当をもらえる」のはSPYDです。

しかし高配当投資は目先の配当ではなく、「長期で安定して高い配当がもらえる」ということが大事です。

最も「長期で安定して高い配当がもらえる」のはVYMです。

理由を説明します。

まず、1株当たりの配当の推移を棒グラフで表したのが下記です。

以下が配当金の前年比です。

増配量SPYDHDVVYM
2010   
2011  $0.24
2012  $0.27
2013 $0.57$0.16
2014 $0.20$0.16
2015 $0.46$0.24
2016 -$0.07$0.06
2017-$0.09$0.07$0.20
2018$0.20$0.33$0.25
2019$0.13-$0.02$0.19
2020-$0.23$0.28$0.06
平均$0.00$0.23$0.18

SPYDは増配量の平均値が0なので、増配傾向にないことがわかります。

HDVは年ごと増配量の平均値が+0.23ドルで最も高いものの8年で2回減配していることがわかります。

VYMは増配量の平均値は+0.18ドルで2位ですが、減配が1度もないことが評価できる点です。

例えば、2009年のVYMの評価額は27ドルで、2020年の年間配当は2.9ドルです。

2009年に買って保有し続けている人は実質配当利回り2.9/27=10.7%です。

評価額が伸びていて増配し続けているため、長期投資に向いていると言えるでしょう。

ポイント

SPYDは現在の配当利回りが最も高いが増配傾向にない

HDVは平均増配量が最も高いが、まれに減配の年がある

VYMは平均増配量が2位で減配は1度もない

シミュレーション

最後に「2015年に1万ドル分それぞれのETFを購入し、配当金をすべて再投資していた場合」に現在いくらになっているのかを計算しました。

途中まではSPYDとVYMが競っていましたがコロナショック後はVYMの圧勝です。

2015年に10,000ドルだったのが、2020年末には

・SPYDは12,828ドル

・HDVは13,196ドル

・VYMは14,974ドル

になっていました。

(細かい話ですが、受け取った配当金には税金の30%引いてから再投資しています。)

ちなみに再投資をしない場合受け取れる配当金の合計は

・SPYDは1,941ドル

・HDVは1,552ドル

・VYMは1,415ドル

でした。

分配金だけで見ると一番もらえるのはSPYDですね。

ポイント

分配金+評価額の成長でのパフォーマンスの良さはVYM>HDV>SPYD

(ただしコロナショック前まではVYM>SPYD>HDV)

まとめ

以下の点からVYMがもっともよいと考えられます。

VYMが最もいい理由

・歴史が最も長い

・純資産額が最も大きい

・暴落に最も強い

・毎年しっかり増配しており、配当利回りが最も安定している

・分配金+評価額でのパフォーマンスが最も高い

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