株式分割を発表されると翌日株価高騰するのをよく目にすると思います。
今から買っても遅くないのだろうか?
そう考えることありますよね?
一般的にはこちらのように株式分割を発表すると分割日まで株価が上がり分割日で下がるといわれています。
つまり分割翌日に買い、分割日までに売ればコンスタントに利益が出せるはずです。
実際に過去の分割銘柄から以下のことを調べました。
・分割発表後、いつ買っていつ売るのが良いのか
・分割発表後に買ってどれくらいの確率で勝てるのか
・どれくらい利益が出せるのか?
そもそも株式分割って何?という方はこちらの記事で解説していますので読んでみてください。
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調査対象銘柄
2020年9月から11月に株式分割を発表した全35銘柄を対象に調査しました。
銘柄名と発表前後・分割前後の値動きはこちらです。
売買ルール
検討の結果、以下の売買ルールが最適だと思われます。
その根拠を説明します。
わかったこと①発表翌日始値は高騰
発表前日終値から発表翌日始値の株価変動がこちらです。
株価が上がる確率は88.6%で株価上昇は平均7.8%でした。
やはりイメージ通り株式分割が発表されると翌日は株価が上がります。
株式分割は引け後に発表されるので先読みできない限りここで利益を得ることはできません。
持っている銘柄が分割を発表したらラッキー、くらいに思っておきましょう。
わかったこと②発表翌日いつ買っても同じ
発表翌日の値動きに着目しました。
発表翌日陰線である確率は48.6%、陽線である確率は51.4%でした。
翌日始値で買って終値で売った場合の平均損益は+0.46%、損益中央値は0.00%でした。
よって、翌日始値で買い終値で売る、というような売買では儲けることができなさそうです。
分割後に買い、分割まで保有するという戦略であれば翌日のいつ買っても同じだということになります。
わかったこと③株式分割前日始値で売るべき
株式分割前日と分割後日はどちらも陰線である確率が77.1%でした。
かつ、株式分割前日と分割後日の始値で比較すると前日始値のほうが高い確率が60.0%でした。
つまり、売るのであれば株式分割前日の始値がいいということです。
平均損益
こちらのルールで売買したときの平均損益を調べました。
まず以下が全銘柄の値動きまとめです。
思ったよりもプラスじゃないですか?
この結果から、発表翌日に高騰しているときに買い向かうべきであることがわかります。
より高い確率で勝つための考察
発表翌日陽線の銘柄は買い
右半分は発表翌日陽線の銘柄、左半分は翌日陰線の銘柄です。
こちらのグラフを見ると、翌日陽線の銘柄はマイナスが少ないことがわかります。
翌日陽線の銘柄は勝率が82.2%もあることがわかりました。
陽線の銘柄だけ買ったほうが勝率が高いですね。
発表翌日の始値で株価が上がってそのまま上がっていく銘柄はその分思惑が強いのでその後も株価が上昇していくということでしょう。
マザーズ銘柄の分割は買い
マザーズ銘柄に絞ると結果はこちらのようになります。
勝率は全銘柄対象の時よりも低いものの平均損益が倍以上です。
株価が大きく伸びている銘柄が多いためです。
マザーズ銘柄の成長株の株式分割は今後もさらに業績株価ともに伸びていき、1部への昇格するかもという思惑が強く、株価が堅調であると思われます。
ちなみに東証1部銘柄の平均損益は+9.2%でした。
株価が高い銘柄の分割は買い?
こちらが分割前の株価と値動きの関係です。
株価が高いものが分割されるとこれまで手が出せなかった個人投資家の買いが入るとの思惑から上がりやすいのではないか?
という仮定の下調べましたが、分割前株価と値動きには関係がなさそうです。
分割までの日数との関係
分割発表から実際の分割日までの期間によって値動きに傾向がみられるかを調べました。
ここでも特に示唆を得ることはできませんでした。
まとめ
今回は2020年の9月から11月に分割された銘柄を対象に分割発表後に買っても利益を出せるのかを検証しました。
わかったことをまとめます。
分割発表後、もちろん必ず上がるわけではありませんが高確率で上がりそうだということがわかりました。
テクニカル・ファンダメンタルも考慮すればさらに確率を高めることができるのではないでしょうか?
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